母が突然、宗教をはじめた!
【ご注意】
これからお話していく内容は、ある宗教に関することですが、
私は、どんな宗教も否定する気持ちは全くありません。
ただ、ある一人の小さな子供が、母がある宗教にハマり、それを日々どう感じていたのか、
という一例を記すだけです。
他の子は、それがとても合っていて、今も幸せかもしれません。
それはそれで素晴らしいことです。
ただ、結論を先にお伝えしますが、
私には合わなかった、ということです。
そのような観点での記載がご不快に思われる方は、
この先を読むことをお控えください。
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私が小学校一年生だったある日、
母が突然、ある宗教をはじめました。
にこにこ顔のおばさんが、毎週必ず家に来て、
聖書と、その関係の書籍をひらいて、
そのお勉強をするようになりました。
最初は、楽しかったです。
おばさんは、いつもニコニコ優しいし、
私は本を読むことが好きだったので、
知らない本を読んで、そこからいろいろな話を聞いて、
質問に答えていく、ということが、苦ではなかったです。
おばさんが来る日は、母も特別ニコニコで優しくなり、
私はその笑顔がとっても嬉しかったです。
特別なお茶とお菓子が出てきて、いつも楽しい雑談から始まりました。
そのうちに、週に一度の自宅での聖書のお勉強だけでなく、
水・金の夜と日曜日の午前中、週に3日それぞれ2時間、
沢山の人が集まる集会所に行ってお勉強をしなければならなくなりました。
丸2時間、子供にとってはくっそつまらない・・おっと失礼 コホン
大変難しい内容の講演を、大勢の人たちと一緒に椅子に座り、
じっとお利口に聞いていなければなりません。
私は、読解力がある子供でしたが、
その宗教の講演や書籍は、難解で全く意味が分からなかったり、矛盾を感じたり、
なぜなんだろう?と思うことがとても多かったです。
どうして子供にも理解できるように分かりやすく話してくれないんだろう?
とも思っていました。
よく分からない話を延々と2時間、聞かなければならない。
途中で聖書のこのページを読んでくださいという指示があり、
その時は、周りに遅れないように聖書を開かなければならず、
遅れると母から睨まれ注意されるので、上の空は許されない。
長く辛い2時間がどうにか終わると、皆、判で押したような同じ笑顔で口々に
「ありがとうございました~」と声をかけあいます。
私は、なにがありがとうかよく分かっていないながらも、
長女の協調性をいかんなく発揮し、
同じ笑顔を作り、同じような高い声で「ありがとうございました~」
と言って、ひたすらその場に馴染む努力をしました。
普段は地味で目立たない母も私も、知的障害がある双子の弟たちも、
そこでは皆から大歓迎してもらえて、
なぜか「えらいわね~」なんて褒めてもらえたりしていたので、
それがちょっと嬉しくて、多分その言葉をもらうために、
毎週3日、2時間の集会に参加し続けました。
行きたくない、と言うと、母が鬼の形相で怒り出すので、
それが怖くて、行くしかなかったというのが正直なところです。
小学生ですから、母親に見捨てられたら生きていけません。。。
母には絶対に服従でした。
それに、やっぱり一番は、
母に褒めてもらいたかったのです。
どんなにたくさんの賞状をもらってきても、
どんなに笑顔で大人に挨拶をしても、
どんなにお利口さんにしていても、
決して褒めてくれなかった母に、
いつの日か、いっぱい褒めてもらいたかったんです。
さて、訳も分からないままその集いに参加し始めた私でしたが、
それは、この後延々と続く地獄の日々の始まり始まり~
なのでした。
続く